男性不妊の改善のために気を付ける9つの生活習慣【僕も試した】
「男性不妊症を改善する方法ある？」
「精子の質をよくする方法は？」
そんな方に向けた記事です。
この記事では、良い精子を増やすために「生活で気を付けること」を9つご紹介します。
現在、僕は30代前半なのですが、精子の質が悪いために、不妊治療を受けています。
主治医から説明を受けたことを踏まえ、男性が不妊治療のために気を付ける事をご紹介していきます。
※なお、この記事には直接的な表現やワードを含みます。医学用語ではあるのですが、苦手な方もいらっしゃると思うので、ご注意ください。
・33歳で不妊症(精子の運動率が低い)と診断された
・タイミング法→人工受精→顕微授精へとステップアップ
・顕微授精後、5回目の移植で無事にこどもを授かることができた
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男性不妊症とは？
男性不妊症は、「精子の運動率が低い」場合や「そもそも精子が少ない」など様々です。
不妊の原因の約半分は男性にも原因があるとされています。
不妊カップル全体の48%は男性因子が存在することになります。
男性不妊の原因の8割は、「質の良い精子を作れない」とか「通路が狭い」などの機能不全的な感じで、ほとんどが原因不明です。
ちなみに、「わたしたちって不妊症かも」と思ったら、男性がまず原因検索(精子の検査)をすべきだと思います。
詳しくは妻の卵管通水検査と夫の精子検査どっちが先？【答えは精子検査が先】の記事を参考にしてみてください。
で、話を戻しますが、男性不妊の改善のためには生活習慣を改善するしかない場合がほとんどです。
たまに、「精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)」という病気の場合もあり、精索静脈瘤なら手術も適応です。
男性不妊の改善のために気を付ける9つの生活習慣【僕も試しました】
精子の質を改善するかもしれないと言われているのが、以下に紹介する9つの方法です。
(他にもあるかもしれませんが、僕の主治医や勉強会で教わった内容からまとめたものです)
2.適度な運動をする
3.禁煙する
4.トマトジュースを飲む(リコピンを摂る)
5.コエンザイムQ10を摂る
6.入浴をやめてシャワーにする
7.ボクサーパンツ、スキニーズボンを履かない
8.長時間の自転車、車運転を避ける
9.スマホをズボンに入れない
男性不妊改善のための習慣その1：規則正しい生活を送る
精子の質を高めるためには、規則正しい生活を送ることが大切です。
特に、睡眠時間が減ると、精子が酸化し、運動率が低下することが知られています。
睡眠時間もまた、精液成分と関係している。
睡眠時間が7～9時間の人は精液中の8-OHdG濃度が15.0ng/mLだったのに対し、3～5時間の人は20.9ng/mLと、明らかに精液の酸化度が高かった（図3）。
また、人間の細胞はストレスを感じると酸化します。
睡眠不足になると、ストレス耐性が下がり、ストレスを感じやすくなってしまいます。
こうした2つの理由からも、男性の不妊治療の第一歩として、まずは睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送ることから取り組んでみましょう。
男性不妊改善のための習慣その2：適度な運動をする
適度な運動をすることで、ストレスが減り、精子の質を改善すると言われています。
ここでいう「適度な運動」とは、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動です。
以下の文献では、1日に40～45分、週4～6日とされています。
適度な強さの有酸素運動を行ったグループでは、炎症を促進するようなサイトカインと呼ばれる生理活性物質や酸化ストレスのレベルの低下、反対に抗酸化力の上昇が確認され、それに伴って精子DNAの損傷度が低下しています。
引用元：どんな運動が精子の質を改善するのか/Yell From Partners 2017. january.Vol.59/Baby And Me
僕自身は、仕事中に1万歩歩くので、主治医から「それなら大丈夫だね」と言われました。
運動する時間を作るのが難しい方は、通勤時に職場や家の1駅前で降りて歩いたり、買い物などの近くは歩いて行くように心がけてみましょう。
運動なんてめんどくさいと感じる方へ → “めんどくさい”を無くす2つの方法【減らす事と、まず始める事】 
男性不妊改善のための習慣その3：禁煙する
喫煙は、多くの「発がん性物質」や「ニコチン」、「一酸化炭素」など、不妊症になるリスクを高めることに繋がります。
自然妊娠を目指す場合に限らず、自分や家族の健康のためにも禁煙することが必須です。
男性が喫煙すると妊娠にこんな影響が・・・
・精子の数が減り、運動率も低下します。
・たとえ、見た目の数が正常でも、精子の受精能力が低下してしまいます。
禁煙は、喫煙者にとって、精子の質を高めるだけでなく、睡眠の質を高めるとも言われています。
1つ目にご紹介した「規則正しい生活を送る」ためにも、禁煙は絶対必要です。
男性不妊改善のための習慣その4：トマトジュースを飲む(リコピンを摂る)
リコピンは、精子の運動率や炎症を改善すると言われています。
リコピンとは、トマトに多く含まれる栄養素です。
特に、加熱されたトマトを摂取すると良いそうです。(トマトジュースやミネストローネなど)
手軽なのは、トマトジュースを1日1杯(200ml程度)摂取することです。
本研究ではトマトジュースを継続的に摂取することが、男性不妊患者の精子の状態にどのような影響を与えるか評価いたしました。
その結果、トマトジュースには精子運動率の改善効果あるいは精液中白血球数の低下すなわち抗炎症作用などがあることを確認しました。
僕はトマトが大の苦手なので、トマトジュースを勧められた時はショックでした。
でも、トマトジュースに氷を入れて冷やし、一気に飲めば、それほど不味さを感じずに飲むことができました。
トマト嫌いがトマトジュースを飲むコツは「心を無にして飲む」です。
KAGOME(カゴメ)や伊藤園、デルモンテなどの多数のメーカーからトマトジュースは発売されています。
色々飲み比べてみましたが、どのメーカーも同じような味なので、リコピン含有量で選んでも良いかもしれません。
主治医からは「沢山飲んでも、飲み過ぎということはないので、どんどん飲んでください」と言われました。
ただし、リコピンが多いタイプのトマトジュースは、ドロッとしていてとても飲みにくいです。
普通のタイプのトマトジュースの方が、サラッとしていて飲みやすいです。
一応、リコピン含有量を一覧にしましたので、参考にしてみてください。
| 商品名 | 200mlのリコピン含有量 | 内容量 | |
| KAGOME | トマトジュース食塩無添加 | 15.9～27.8mg | 720ml |
| トマトジュース低塩 | 15.7～27.7mg | 720ml | |
| 濃厚リコピン | 34～60.3mg | 720ml | |
| トマト&レモネード | 9～24mg | 720ml | |
| キッコーマン(デルモンテ) | トマトジュース | 22mg | 900ml |
| 食塩無添加トマトジュース | 17～30mg | 900ml | |
| 桃太郎ブレンド | 20mg | 900ml | |
| リコピンリッチ | 35～62mg | 900ml | |
| みんなのトマト | 11mg | 900ml | |
| 伊藤園 | 理想のトマト | 28mg | 900ml |
| 熟トマト | 18mg | 900ml | |
| イオン(トップバリュ) | トマトジュース食塩不使用 | 23.4mg(180mlあたり) | 900ml |
| 西友(みなさまのお墨付き) | トマトジュース食塩不使用 | 19mg(180mlあたり) | 720ml |
男性不妊改善のための習慣その5：コエンザイムQ10を摂る
コエンザイムQ10を摂取することで、精子の数や運動率が改善することが知られています。
健康な男性は1度に3億個もの精子を供給できるのですが、男性によっては精液にまったく精子が存在しない方（無精子症患者）、精子数が少なく1500万個以下/mLの方（乏精子症患者）、精子の動きの悪い運動率が40％未満の方（精子無力症患者）がいます。
これらの患者に対してコエンザイムQ10を投与するとミトコンドリア活性が改善され精子数が増加し、運動率が上昇することがイランの研究グループの検討で明かとなっています。
コエンザイムQ10はビタミンの一種です。
コエンザイムQ10を多く含む食品は青魚や肉類、大豆、くるみ、アーモンドなどです。
“タンパク質が多い食品”と覚えても良いかもしれません。
ただし、食品から摂取するだけでは足りないので、サプリメントで補給するのが良いと言われています。
CoQ10を含む食品としては、大豆、くるみ、アーモンド、ほうれん草、イワシなど青背魚などがあります。
しかし、体内で十分な効果を発揮するには現実的ではないほどの大量の食材を食べなければならず、CoQ10効果を出すにはサプリメントで摂るのが有効です。
主治医からもサプリメントを勧められました。
僕が飲んでいるのは、アサヒのDear-Naturaシリーズです。
30日分(60粒)で、メーカー価格は1,430円(税別)です。
インターネットで買うと、もう少し安く手に入ります。
やはり、主治医の勧め通りサプリメントで飲めば、気軽に摂取できるのでオススメです。
他にも、makana（マカナ） 
というサプリメントを飲んでいます。
マカや亜鉛など、不妊治療にとって必要な成分が摂取できます。
makana（マカナ）というサプリは、不妊治療を始めるまで全く知りませんでしたが、雑誌類にはよく取り上げられています。
1日4粒で、味はほぼ無いので、飲みやすいです。
定期購読しておけば、買い忘れる心配もありません。
makana（マカナ）は妊活のためのサプリなので、市販のサプリを色んな種類買うより楽ですし、かえって安く済みます。
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男性不妊改善のための習慣その6：入浴をやめてシャワーにする
精子の質を高めるためには、入浴(湯船に浸かる)を避け、シャワーのみにしましょう。
睾丸の温度が上昇すると、精子の形成や運動率が低下します。
日本人の平均体温は37℃前後ですが、精巣の機能を保つには、そのマイナス2℃の35℃前後が理想的と考えられています。
このわずか2℃が精子をつくる働きに大きな影響を及ぼすというわけです。
僕の主治医曰く「お風呂やサウナは精子にとっては地獄です」とのことでした。
ちなみに、シャワーは寝る30～60分前に浴びましょう。
これは、シャワーだけだと、湯船に浸かるよりも体温上昇が少なくなるためです。
詳しくは以下の動画(4:50～)の所を参考にしてみてください。
男性不妊改善のための習慣その7：ボクサーパンツ、スキニーズボンを履かない
ボクサーパンツやブリーフも、睾丸の温度が上昇する一因になります。
ボクサーパンツやブリーフを履いている人はトランクスに変えましょう。
またスキニータイプのズボンも同様です。
僕自身もボクサーパンツにスキニーズボンを着用してましたが、診察の帰りに速攻でトランクスと緩めのズボンを買いに行きました。
ジョガーパンツなら流行ってもいますし、割と細めなので、スキニーズボンを愛用していた自分も、割と抵抗が少なく履くことができています。
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男性不妊改善のための習慣その8：長時間の自転車や車の運転を避ける
長時間の自転車や車運転も、精子には悪影響と言われています。
理由は、圧迫と熱です。
自転車のサドルや、車のシートで圧迫されたり、熱をこもらせることで、精子の運動率を下げる恐れがあります。
長時間自転車に乗ると、サドルの圧迫によって血流が悪くなってしまいます。
この結果、精子の量が減少したり、運動率が低下したりするだけでなく、ED（勃起不全）を引き起こす場合も考えられます。
男性不妊改善のための習慣その9：スマホをズボンに入れない
これが最後です。
ここまでお疲れ様です。
最後は、スマホをズボンのポケットに入れない、ということです。
スマホから発せられる電磁波は、精子の生存率や運動率を低下させる恐れがあると言われているからです。
特に男性の方には気を付けていただきたいのが、ズボンのポケットに携帯電話を入れたままにしておくという行為。
-中略-
英国のエクセター大学の研究員が発表したところによると「携帯の出す電磁波は精子の運動や生存率を１割近く低下させる」という分析結果を発表したそうです。
精子の質が下がるという事は性欲減退や最悪の場合はEDになる危険性もある。
引用元：電磁波が男性に与えるあの影響/電磁波本舗
また、スマホだけではなくパソコンも同様に、電磁波を発生させます。
また、ノートパソコンは熱くもなるので、膝の上(太ももの上)に置いて使うという行為も避けましょう。
僕も、元々ズボンの前ポケットにスマホを入れていました。
今は、カバンの中に入れるようにしています。
スマホをわざわざカバンにしまうのが面倒な人は、胸ポケットや首から下げるスマホケースを使うのもアリです。
また、電磁波を99%ブロックする「電磁波パンツ」なる物もあるようですが、価格を見て驚いたので、購入は断念しました。笑
男性の不妊治療の始め方まとめ
男性が不妊治療を受ける上で、気を付けることを9つご紹介しました。
もう一度振り返ります。
- 規則正しい生活を送る
- 適度な運動をする
- 禁煙する
- トマトジュースを飲む(リコピンを摂る)
- コエンザイムQ10を摂る
- 入浴をやめてシャワーにする
- ボクサーパンツ、スキニーズボンを履かない
- 長時間の自転車、車運転を避ける
- スマホをズボンに入れない
精子はとても繊細です。
些細な事ばかりですが、一つずつクリアして、ぜひ自然妊娠を成功させましょう。
そして、治療に付き合ってくれる奥さんに、最大に感謝し、家事や診察の付き添いなどを積極的に行いましょう。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。